台湾生活

台湾のお盆

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台湾は旧暦を使っていて、今年は8月17日から9月16日は日本のお盆にあたる「鬼門」という時期になります。
日本でもお盆は川や海で遊んではいけないといういわれがある地方がありますが、台湾でも同じで、水遊びはしてはいけないとか、人の肩を後ろから叩いてはいけないとか、不動産の契約などは避けるなどのしきたりがあります。
それで各家庭や会社では門の前に祭壇を置いてお菓子などをお供えしてお線香を焚き、お祓いのようなことをします。「拝拝(ばいばい)」といいます。
私が住む地域では近くの公園でご近所さん共同で行いました。
私は初めての参加でよくわかりませんでしたが、テレビコマーシャルでお供え用のお菓子の宣伝をしていたり、スーパーで”それ”用とわかるお菓子が積んであるので、エッグロールを用意しました。赤いパッケージが中華圏では受けがいいのでは?という理由と、単純にエッグロールが好きなので、後から食べきれるものをと考えたからです。ほかの人は、小ぶりの段ボールにお菓子や果物などいろいろ入れてお供えしていました。果物をお供えするなら、種類は1種類とか3種類がいいとか、丸い種がないものがいいとか(そんな果物あります?)、いろいろな決まりがあります。
管理人さんにお供えを用意したと伝えると、旗のようなものをくれました。名前を書くところがありますので、そこに名前を書きます。私は名前しか書きませんでしたが、お供えされたほかの人のを見ると裏面に住所を書いているようでした。
お供えのお菓子に旗をたて、長~い線香も差します。お坊さんが来て読経をされて1時間ほどで終わるのですが、終わったら、旗は燃やします。お供えのお菓子は自分で持ち帰ります。
これに参加すると1年気分よくその地域で過ごすことができるそうです。
まず儀式の最初に火のついた長い線香を4本もらいます。一本はすぐにある香炉に立て、行列を人の流れについて行くと3つの香炉があるので、まず真ん中、次に右側、最後に左側に1本ずつ差します。左手で差すと聞きましたが、右手で差している人もいました。
しきたりがわからなかったのですが、よくわかっていないことが一目でバレるほど挙動不審だったのか、男性が声をかけてくれ、またおばあさんが手をつかんで教えてくれました(台湾人って親切!)。お坊さんはどうやら一家ずつ名前を読み上げてそれぞれ「平安」と言っているようで、相当な時間がかかりますが、各家庭の平安を祈願してくれています。読経の間、区議会議員や立法院の議員が挨拶にまわってきます。うちわやドリンクを差し入れたりできるようで、これは選挙区での金品の授受が禁じられている日本とは異なり違法ではありません。               そして儀式の終わりのほうで、お坊さんがお菓子や桃まんじゅうや1元のコインなどを豪快に投げます。まるで日本の節分や新築のときの餅まきのようです。みんなワイワイそれを拾います。遠くで立っていたおじいさんが急に前のほうに来ていたりします(笑)。でも、もし何も拾えなくても帰るときに、麺線やお米をみんなに配っていただけます。大きな桃まんも入っていました。
まったく信心深くない私でも、お坊さんといっしょに手を合わせて拝むとなんだかすがすがしい気分になってきます。どうかこの1年この町で平安に過ごせますように!

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小 甜
小 甜
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オーバー60歳で、台湾に語学留学しました。何度も旅行で来てマニアックな経験も相当したし、日本から近いし、安全って言われているし・・・でも、いざ留学生として住んでみるとやっぱりいろいろな問題にぶちあたります。いっぽうでは、留学生の間で難しいといわれていることがあっさり解決できて、ちまたの情報は古いのか?と思うこともあります。私が日々経験するあたらしい台湾生活をご紹介していきたいと思います!
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